【FIRENZE / フィレンツェ】
花の都、フィレンツェ。イタリア共和国の中部にある都市で、トスカーナ州の州都。人口は約36万人。金融王メディチ家の統治のもとに、15世紀にはルネサンス文化の中心地となりましたた。市街中心地は「フィレンツェ歴史的地区」として、ユネスコ世界遺産に登録されています。日本の京都市と姉妹都市で、2015年には姉妹都市提携50周年を迎えました。
【フィレンツェの見どころ・観光名所】
①DUOMO / ドゥオモ
花の都フィレンツェのシンボル、Duomo(ドゥオモ=大聖堂)。Santa Maria del Fiore (サンタ・マリア・デル・フィオーレ=花の聖マリア大聖堂)は、このドゥオモ、サン・ジョバンニ洗礼堂、ジョットの鐘楼の3つの建物で構成されています。ドゥオモのクーポラ(ドゥオモの頂上部に突出した半球形の屋根のこと)とジョットの鐘楼はどちらも有料で登ることができますが、階段が400段以上あり、また観光ハイシーズンの春~秋にかけて長蛇の列ができることがあります。ドゥオモは入場無料で観光ハイシーズンは入場の行列ができますが、そんなに待たずに入れます。必見はクーポラの天井画。ヴァザーリと弟子による「最後の審判」は面積が3600㎡にもよるフレスコ画で、7年もの歳月を経て制作されました。
②PONTE VECCHIO / ポンテ・ヴェッキオ
フィレンツェで最古の橋、Ponte Vecchio(ポンテ・ヴェッキオ=古い橋)。フィレンツェの中心部を流れるアルノ川にかかるこの橋は、もともと精肉店が並んでいた橋でしたが、16世紀に貴金属店に替えられ、現在も美しい宝飾店が軒を連ねています。
③GALLERIA DEGLI UFFIZI / ガレリア・デリ・ウフィッツィ
Galleria degli Uffizi(ガレリア・デリ・ウフィッツィ=ウフィッツィ美術館)は、近代式の美術館としてはヨーロッパ最古の美術館の1つで、イタリア国内の美術館としては収蔵品の質、量ともに最高の美術館。展示物は2500点にも上ります。メディチ家歴代の美術コレクションを収蔵する美術館であり、イタリアルネサンス絵画の宝庫です。
④PIAZZA SIGNORIA / ピアッツァ・スィニョリーア
Piazza Signoria(ピアッツァ・スィニョリーア=スィニョリーア広場)は、ベッキオ宮殿、ウフィッツィ美術館に面する、フィレンツェで最も美しい広場のひとつ。メディチ家が所蔵していた彫刻「ペルセウス」や「ネプチューンの噴水」など見どころが沢山あります。また、広場には1872年創業のオシャレな老舗カフェRivoire(リヴォワール)があり、外のテラス席からはスィニョリーア広場を眺めながら食事やお茶を楽しめます。
⑤PALAZZO VECCHIO / パラッツォ・ヴェッキオ
Palazzo Vecchio(パラッツォ・ヴェッキオ=古い宮殿)はアルノルフォ・ディ・カンビオによって建設された宮殿で、もともとフィレンツェ共和国の政庁舎として使用され、一時メディチ家もここに住んでいました。特に圧巻なのは「500人大広間」で、イタリア文化庁が「ここの壁画の裏側にレオナルド・ダ・ヴィンチの幻の壁画【アンギアーリの戦い】が隠されている」と発表して話題になっています。
⑥PIAZZALE MICHELANGELO / ピアッツァーレ・ミケランジェロ
フィレンツェの街を一望できる絶景を目当てに毎日多くの観光客が訪れる、Piazzale Michelangelo(ピアッツァーレ・ミケランジェロ=ミケランジェロ広場)。中心地からも歩いていけますが、丘の上で急斜面を歩くことになるため、足に自信のない方はバスかタクシーで。特に晴れた日の夕方はピンク色の夕焼けが広がり、とてもロマンチックです。
⑦GALLERIA DELL’ACCADEMIA / ガッレリア・デラッカデミア
Galleria dell’Accademia(ガッレリア・デラッカデミア=アカデミア美術館)には、イタリアで最も有名な彫刻の一つ、ミケランジェロ作の彫刻、ダビデ像が展示されています。フィレンツェにはこの他、ヴェッキオ宮殿の入り口とミケランジェロ広場の二か所にもダビデ像が展示されていますが、それら二つはレプリカです。アカデミア美術館に展示されているオリジナルのダビデ像は、やはり他を圧倒する迫力と美しさがあり、オリジナルのダビデ像を一目見ようと観光ハイシーズンには観光客が長蛇の列を作るので、事前予約が必須です。公式ホームページからネット予約できますので、日本にいるうちに予約しておくと安心です。
⑧Il Porcellino / イル・ポルチェッリーノ
Il Porcellino(イル・ポルチェッリーノ=イノシシの像)は、フィレンツェのパワースポット。ベッキオ橋から近い、革製品の屋台が並ぶ「新市場」のすぐ横にあります。イノシシの像の口の中にコインを入れ、そのコインが下の排水溝の中に入ったらラッキーとされていて、いつも観光客の運試しが行われています。
【フィレンツェのファッション】
伝統的に革産業が盛んな地域
フィレンツェのあるトスカーナ州は革産業が伝統的に盛んな地域です。今も昔ながらの手法でイタリアン・レザーの生産が行われ、また世界中の高級ブランドの皮革製品の多くも、ここで製造されています。フィレンツェの街を歩くと、いたるところでイタリア皮革製品(バッグ、ジャケット、靴)のお店を目にします。とくに、伝統的なトスカーナの革は「ベジタブルタンニンでなめしたカーフ・レザー」で、1200年頃から受け継がれてきた伝統的ななめしかたで今もイタリア・レザーを生産しています。
フィレンツェ生まれのブランド、GUCCIとSALVATORE FERRAGAMO
またフィレンツェ生まれのファッションブランドには、GUCCI(グッチ)、SALVATORE FERRAGAMO(サルヴァトーレ・フェラガモ)があります。どちらもフィレンツェにブランド・ミュージアムがあり、ブランドの歴史に触れることができます。また、イタリアでは高級ブランドショップも1月と7月のバーゲン時にはセールを行うので、普段よりも割安に高級品を購入することができます。
世界最大規模のメンズ・ファッションのプレタポルテ見本市、PITTI IMMAGINE(ピッティ・イマジネ)
イタリアでファッションといえばミラノが有名ですが、実はフィレンツェでも年に二回、1月と6月に世界最大規模のメンズ・ファッション見本市PITTI IMMAGINE(ピッティ・イマジネ)が開催され、世界中からバイヤーやファッション関係者が訪れます。この時期はフィレンツェの街中でファッションイベントやパーティー、ファッションショーが開催され、普段のフィレンツェとは違った雰囲気になります。